「駄菓子屋さんって何だろう?」

私が考える駄菓子屋さんは、子供たちの地域教育の場であり、親と子、おじいちゃんおばあちゃんと孫との接点でもあり、地域のふれあいの場ではないでしょうか?

親御さんやお爺ちゃんお婆ちゃんが遠いあの日に見た懐かしいお菓子やおもちゃを見つけ、家族で共通の話題に会話をはずませたり、昔を懐かしんで、色んなお話ができる場所。

100円を握りしめて、自分で計算をして買い物をすることで、お金の大切さを学び、算数の勉強もできる場所。

お店の人や地域の人たちと「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」を掛け合い、社交性や礼儀作法を学ぶ場所。

駄菓子屋さんは、そういった地域コミュニティの重要な場所だと、私は考えています。

子供は学校や塾まかせで放っておけば育つものではありません。 「学校」「家庭」「地域社会」の3つが正しく機能してなければ、せっかく、この世の、この時代、この家庭、この地域で生を受け、幸せに生きるチャンスを得たというのに間違った道を歩んでしまうかもしれません。

ですから、なおのこと、大人の方々に、子供たちの見本にならないような振る舞いは慎んでいただきたいのです。

駄菓子屋さんは、コンビニでもスーパーでもなく、ましてやファストフード店ではありません。 ゴミ箱はありませんし、応対もマニュアル通りの無機質なものではありません。 人と人の係わり合いのある時代錯誤ともいえるアナログな空間です。

ですので、お客様なら何をしてもよいという方は、無理に来て頂かなくても結構です。 もちろんだからといって、お客さんを無下にしている訳ではありません。

このように、あえて商売をするのに損なことを書くのは、大人の方の非常識な振る舞いがあまりに目に余るからです。

買わない商品を投げて戻したり、お金を投げつけたり、リターナブル瓶を返却されなかったり、ゴミを投げ捨てて平然とされていたり、そんな悲しいことが、とてもとても多いのです。

私はお客さんを選んでいる訳ではありません。 ただ、大人として恥ずかしくない行動をして頂きたいだけです。

また、お金儲けだけにお店をしていると考えておられる方も少なからずいらっしゃいます。 実際、しばしば口にされる方もいらっしゃるのですから、そう思っておられるんでしょう。

これは私の個人的な信念・信条ですが、家族の方が幸福であれば、そこで育たれるお子さんも豊かな幼少時代を送れるのではないか?と考えています。

願わくば、一人でも多くの方が、この「駄菓子屋とと」を通じて、幸せが大きく膨らみ、実りますよう。